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前立腺肥大症

前立腺肥大症は、男性特有の臓器である前立腺が加齢とともに大きくなり、尿道を圧迫することで排尿に関するさまざまなトラブルを引き起こす病気です。50歳代から増え始め、70歳代では多くの男性が何らかの症状を抱えているといわれています。命に関わる病気ではありませんが、トイレの悩みは日常生活の質を大きく下げてしまうものです。当院では、日本泌尿器科学会認定専門医である院長が、患者さん一人ひとりのライフスタイルに合わせた丁寧な診療を行っています。排尿の悩みはデリケートな問題ですが、適切な治療で改善が期待できますので、一人で悩まずにぜひご相談ください。

1.前立腺肥大症とは

前立腺肥大症とは、膀胱の真下にある前立腺という組織が肥大し、その中を通っている尿道を狭くしたり膀胱を刺激したりする病気です。前立腺は通常はクルミほどの大きさですが、肥大が進むと卵やみかんほどの大きさになることもあります。なぜ前立腺が大きくなるのか、そのメカニズムは完全には解明されていませんが、加齢による男性ホルモンのバランスの変化が深く関わっていると考えられています。

この病気は単に前立腺が大きくなるだけでなく、排尿をコントロールする神経や膀胱の機能にも影響を与えます。そのため、尿の出が悪くなるだけでなく、急にトイレに行きたくなる、何度もトイレに行きたくなるといった、貯尿に関する症状も現れるのが特徴です。早い段階で適切なケアを始めることで、重症化を防ぎ快適な生活を取り戻すことが可能です。

2.このような症状はありませんか?

前立腺肥大症の症状は、大きく分けて排尿症状、貯尿症状、排尿後症状の3つに分類されます。ご自身の現在の状態と照らし合わせてみてください。

尿が出にくい症状
  • 尿の勢いが以前よりも弱くなったと感じる
  • 尿が出始めるまでに時間がかかる
  • お腹に力を入れないと尿が出てこない
  • 尿が途中で途切れることがある
尿を溜めにくい症状
  • 日中のトイレの回数が8回以上と多い
  • 夜中に何度もトイレに起きてしまい熟睡できない
  • 急に強い尿意を感じて我慢が難しい
  • 尿を漏らしてしまいそうになる
排尿した後の症状
  • 排尿が終わった後も尿が残っている感じがする
  • 尿を切ったつもりでも下着に尿が漏れてしまう

これらの症状の詳細については「尿が出にくい・尿の勢いが弱い」のページや「頻尿・夜間頻尿」のページも併せて参照してください。

3.考えられる病気・原因

前立腺肥大症の主な原因は加齢です。男性ホルモンが前立腺の細胞に働きかけ、年齢とともに細胞の数が増えていくことで肥大が起こります。しかし、原因は加齢だけでなく、複数の要素が複雑に絡み合っています。

生活習慣の影響

食生活の欧米化や運動不足、肥満、高血圧、高血糖などのメタボリックシンドロームが、前立腺肥大症の発症や進行を早める要因となることが指摘されています。特に、高脂肪な食事は前立腺に負担をかけると考えられています。

遺伝的要因

親族に前立腺肥大症の治療を受けている方がいる場合、そうでない方に比べて発症する確率がやや高くなる傾向があるといわれています。体質的な影響も無視できない要素の一つです。

他の病気との関わり

前立腺肥大症と症状が似ている病気には、前立腺がんや過活動膀胱、膀胱結石などがあります。特に前立腺がんは早期発見が重要です。症状だけで判断せず、専門的な検査を受けることが大切です。

前立腺がんが心配な方は「前立腺がん」のページを参考にしてください。

4.当院で行う検査

けいゆうクリニックでは、症状の程度を把握し、他の重篤な病気が隠れていないかを確認するために丁寧な検査を行っています。当院では精密な検査が可能な設備を整えており、迅速な診断を心がけています。

問診と国際前立腺症状スコア

患者さんが感じている自覚症状を数値化して評価します。トイレの回数や残尿感の程度などを質問票に記入していただき、治療の必要性や効果を客観的に判断する指標とします。

尿検査と血液検査

尿検査では、血尿や細菌感染の有無を確認します。血液検査では、前立腺特異抗原という数値を測定し、前立腺がんの可能性を調べます。これはPSA検査と呼ばれ、前立腺肥大症の管理において非常に重要な検査です。

PSAの数値が気になる方は「PSA健診」のページをご覧ください。

超音波検査とCT検査

超音波検査では、前立腺の形や大きさ、推定重量を測定します。また、排尿後に膀胱にどのくらい尿が残っているかを確認することも可能です。当院にはCT装置も設置されているため、必要に応じてさらに精密な画像診断を行うことができます。

尿流測定検査

専用のトイレに排尿するだけで、尿の勢いや出方をグラフ化できる検査です。客観的にどのくらい尿道が圧迫されているかを評価するのに役立ちます。

5.当院で行う治療

治療の目標は、排尿のストレスを減らし、患者さんが快適な毎日を過ごせるようにすることです。症状の程度やご希望に合わせて、内服薬や手術などの方法から適したものを提案いたします。

薬物療法

まずは内服薬による治療を検討することが一般的です。現在広く用いられている薬には、以下のようなものがあります。

  • アルファ1遮断薬・・尿道の筋肉を緩めて、尿を出しやすくします
  • 5アルファ還元酵素阻害薬・・肥大した前立腺を小さくする効果が期待できます
  • PDE5阻害薬・・前立腺や膀胱の血流を改善し、排尿をスムーズにします
  • 抗コリン薬・・膀胱の勝手な収縮を抑え、頻尿や尿漏れを改善します

日帰り手術

薬物療法で十分な効果が得られない場合や、症状が重い場合には、手術を検討します。当院では泌尿器科の日帰り手術に対応しています。内視鏡を用いて、尿道を圧迫している前立腺の組織を処置する方法などがあります。入院が不要なため、お仕事や生活への影響を抑えることができ、経済的な負担も軽減されます。高度な設備を要する場合は、近隣の病院と連携して安全に進めます。

生活指導

薬や手術だけでなく、日常の工夫も大切です。水分の取り方、アルコールの制限、刺激物を控えること、適度な運動を取り入れることなどをアドバイスし、総合的に症状の改善をサポートします。

6.放置するとどうなる?

前立腺肥大症を放置すると、単にトイレが不便になるだけでなく、体全体に深刻な影響を及ぼす可能性があります。早期の治療介入が予後を良好にする鍵となります。

尿閉の危険性

尿道が完全に塞がってしまい、尿が全く出なくなる状態です。強い痛みとともに下腹部が大きく膨らみ、緊急処置が必要となります。お酒の飲みすぎや風邪薬の服用などがきっかけで起こることもあります。

腎機能の低下

膀胱に常に尿が残っている状態が続くと、尿が腎臓の方へ逆流したり、圧力がかかったりして腎臓の働きが悪くなります。進行すると腎不全という重い状態に陥ることもあるため、注意が必要です。

感染症と結石

尿が膀胱に留まると細菌が繁殖しやすくなり、膀胱炎や腎盂腎炎などの感染症を繰り返しやすくなります。また、尿が濃縮されることで膀胱の中に石ができる膀胱結石の原因にもなります。

脇腹や腰の痛みが伴う場合は「尿路結石」のページを確認してください。

7.けいゆうクリニックの診療の特徴

当院は、京都府京都市山科区安朱南屋敷町15に位置し、山科駅徒歩2分という通いやすい環境で泌尿器科診療を行っています。地域に根ざしたクリニックとして、高度な専門性と利便性を両立させています。

専門医による確かな診断

院長は日本泌尿器科学会認定専門医であり、豊富な臨床経験に基づいた丁寧な診察を行います。一人ひとりの患者さんの悩みに真摯に向き合い、専門用語を避け、わかりやすい説明を心がけています。無理に治療を勧めることはありませんので、安心してお越しください。

充実した検査・手術設備

CTやX線などの先進的な診断装置を導入しており、大きな病院へ行かなくても精密な検査が可能です。また、日帰り手術にも対応しているため、時間的・経済的負担を最小限に抑えながら高度な治療を受けていただけます。

DX活用によるスムーズな診療

当院ではデジタルトランスフォーメーションを推進し、予約や会計の待ち時間を短縮する取り組みを行っています。また、土曜午後の診療や一部曜日の19時までの受付など、お忙しい方でも継続して通いやすい体制を整えています。

8.よくあるご質問

Q1.前立腺肥大症は放置するとがんになりますか?

A1.前立腺肥大症ががんへと変化することはありません。しかし、肥大症とがんは別の病気として同時に存在することがあります。症状だけで判断するのは難しいため、定期的な検査でがんがないかを確認することが非常に大切です。

Q2.市販の薬で様子を見ても大丈夫ですか?

A2.市販薬で一時的に症状が和らぐこともありますが、根本的な解決にならない場合や、逆に尿が出にくくなる副作用が出る成分が含まれていることもあります。まずは泌尿器科を受診し、ご自身の状態を正確に把握することをおすすめします。

Q3.手術をしたらすぐにもとの生活に戻れますか?

A3.当院の日帰り手術は入院の必要がないため、早期に日常生活へ戻ることが可能です。ただし、術後数日間は激しい運動や飲酒を控えていただくなどの注意点があります。個別の状況に合わせて詳しくご説明いたします。

Q4.高齢でも治療や手術は受けられますか?

A4.はい、受けていただけます。薬物療法はご高齢の方でも安心して継続できるよう、お体の状態に合わせた処方を検討します。日帰り手術も体への負担が少ない方法を選択しますので、まずは一度ご相談ください。

Q5.夜中のトイレを減らすために水分を控えたほうがいいですか?

A5.過度な水分制限は脱水症状や脳梗塞などのリスクを高めるため、おすすめできません。水分の取り方やタイミングを調整するだけでも効果がある場合がありますので、生活指導の中で具体的にアドバイスさせていただきます。

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