水虫
水虫は、白癬菌(はくせんきん)というカビの一種が皮膚の角質層に寄生することで起こる感染症です。京都市山科区にある当院「けいゆうクリニック」では、日本皮膚科学会認定専門医が、顕微鏡を用いた精密な検査により、単なる湿疹や他の皮膚疾患との見分けを丁寧に行っています。水虫は「かゆいもの」と思われがちですが、実際にはかゆみを伴わないケースも多く、放置することで家族へ感染を広げたり、爪の中に菌が入り込む「爪水虫」へと進行したりすることもあります。山科駅から徒歩2分という立地に加え、曜日により19時まで受付を行っているため、お仕事帰りでも受診しやすい体制を整えています。皮膚科専門医の確かな目による診療で、健やかな足の状態を取り戻すお手伝いをいたします。
水虫の症状について
水虫の症状は、感染した部位や菌の活動状況によってさまざまです。多くの患者さんが「かゆみ」を主訴に来院されますが、実はかゆくない水虫も多く存在します。主な症状の現れ方を以下に整理しました。
足指の間の変化(趾間型)
最も多く見られるのが、足の指の間(特に薬指と小指の間)の皮膚が白くふやけたり、皮がむけたりする症状です。じくじくと湿り気を帯びることがあり、強いかゆみを伴うことが一般的です。無理に皮をむくと、細菌感染を併発して痛みが出ることもあるため注意が必要です。
小さな水ぶくれ(小水疱型)
土踏まずや足の縁などに、赤みを帯びた小さな水ぶくれが多発するタイプです。水ぶくれが破れると皮がむけ、強いかゆみを感じることが多いのが特徴です。梅雨時期から夏場にかけて症状が悪化しやすく、秋になると落ち着くといった季節変動が見られることもあります。
皮膚のガサガサ(角質増殖型)
足の裏全体の皮膚が厚くなり、粉を吹いたようにガサガサになる状態です。かゆみがほとんどないため、単なる「乾燥肌」や「加齢によるカサつき」と勘違いされやすく、治療が遅れる原因となります。かかとが硬くなってひび割れ、痛みが出て初めて受診される患者さんも少なくありません。
爪の変色や変形(爪白癬)
水虫を放置すると、菌が爪の中にまで侵入します。爪が白や黄色に濁ったり、厚みが増してボロボロと崩れやすくなったりします。爪自体には神経がないため痛みはありませんが、変形した爪が皮膚を圧迫して炎症を起こすことがあります。足のトラブルについては、当院の他のページも参考にしてください。
巻き爪の詳細については「巻き爪」のページを参照してください。
水虫の原因について
水虫の直接的な原因は、カビの一種である白癬菌です。この菌は皮膚の表面にある角質(ケラチン)を栄養源として増殖します。しかし、菌が付着しただけですぐに感染するわけではありません。感染が成立する背景にはいくつかの要因があります。
感染経路と接触時間
白癬菌は、水虫を患っている人の剥がれ落ちた皮膚(垢)の中に潜んでいます。共有のバスマット、スリッパ、スポーツジムの床などを介して足に付着します。付着した菌が角質層の中に侵入するには、通常24時間以上(皮膚に傷がある場合はそれ以下)かかるとされており、その前に洗い流せば感染は防げます。
菌が好む環境(高温多湿)
白癬菌は湿気が多く、温かい場所を好みます。長時間靴を履きっぱなしにしている環境や、通気性の悪い靴、厚手の靴下などは、足の蒸れを引き起こし、菌が増殖しやすい絶好の条件となります。夏場に症状が悪化しやすいのは、こうした環境要因が大きく関係しています。
皮膚のバリア機能の低下
皮膚に小さな傷があったり、過度な洗浄によって皮膚のバリア機能が低下していたりすると、菌が侵入しやすくなります。また、糖尿病などの持病がある方や、免疫力が低下している状態では、通常よりも感染しやすくなったり、症状が重篤化しやすくなったりする傾向があります。日頃のフットケアが重要です。
水虫の病気の種類について
「水虫」は主に足に起こるものを指しますが、白癬菌は全身のあらゆる場所に感染します。部位によって呼び名や症状が異なり、それぞれに適した対処が必要です。当院では以下の白癬症の診断を行っています。
- 足白癬(あしはくせん)・・いわゆる一般的な水虫で、足の指間や足裏に感染するもの。
- 爪白癬(つめはくせん)・・爪の中に菌が入り込んだ状態。塗り薬だけでは改善が難しく、内服薬の検討が必要。
- 手白癬(てはくせん)・・手に感染するもの。片手だけに症状が出ることが多く、手荒れと誤認されやすい。
- 体部白癬(たいぶはくせん)・・「たむし」と呼ばれ、体や腕に輪っか状の赤い発疹が出る。
- 股部白癬(こぶはくせん)・・「いんきんたむし」と呼ばれ、股間に強いかゆみと赤みが出る。
股部白癬(いんきんたむし)と泌尿器科の連携
股部白癬は非常に強いかゆみを伴い、デリケートな場所であるため相談をためらう方も多い疾患です。私たちのクリニックでは、日本泌尿器科学会認定専門医と日本皮膚科学会認定専門医が密に連携しています。泌尿器科的な症状か皮膚科的な疾患か、どちらの側面からもアプローチ可能なため、安心してご相談いただけます。
性感染症の詳細については「性病」のページを参照してください。
頭部白癬(しらくも)
頭皮に感染するもので、毛髪が抜けたり、フケのような皮がむけたりします。お子さんに多く見られることがありますが、ペットから感染するケースもあります。円形脱毛症のように見えることもあるため、専門医による正確な鑑別が不可欠です。当院では円形脱毛症に用いるエキシマライトなどの設備も整えておりますが、まずは原因の特定を優先します。
円形脱毛症の詳細については「円形脱毛症」のページを参照してください。
水虫の治療法について
水虫の治療は、菌を死滅させる「抗真菌薬(こうしんきんやく)」の使用が基本です。症状の種類や重症度に合わせて、塗り薬(外用薬)や飲み薬(内服薬)を使い分けます。患者さんのライフスタイルに合わせた治療計画を提案します。
外用療法(塗り薬)
足の水虫の多くは、塗り薬で治療します。現在は、1日1回の塗布で効果を発揮する質の高い薬が普及しています。重要なのは「塗る範囲」と「期間」です。症状がある場所だけでなく、菌が潜んでいる可能性のある足の裏全体、指の間、足の縁まで広範囲に塗る必要があります。見た目がきれいになっても菌は残っているため、数ヶ月は継続します。
内服療法(飲み薬)
角質増殖型の水虫や、爪の中に菌が入り込んだ爪白癬の場合は、塗り薬だけでは薬効が届きにくいため、飲み薬を併用することがあります。飲み薬は血液を介して爪の先まで成分が届くため、効率的に除菌できます。服用期間中は定期的な血液検査を行い、肝機能などに影響がないかを確認しながら、安全に配慮して進めていきます。
日常生活でのケア
治療と並行して、再発や家族への感染を防ぐための工夫も指導しています。以下のポイントを心がけることで、治療の効率が高まります。
- 足を毎日石鹸で丁寧に洗う。特に指の間を忘れずに。
- 洗った後は水分をしっかり拭き取り、乾燥させる。
- 同じ靴を毎日履かず、数足をローテーションさせて靴の中を乾燥させる。
- バスマットやスリッパは家族と共有せず、こまめに洗濯・清掃する。
水虫についてのよくある質問
Q1. 市販の薬で治らないのはなぜですか?
A1. 市販薬が効かない場合、そもそも原因が水虫ではない可能性があります。湿疹や乾燥による肌荒れ、あるいは「うおのめ」や「多汗症」による皮むけなど、見た目が似た病気は多いため、顕微鏡検査をせずに自己判断で薬を塗ると、かえって悪化することもあります。
うおのめの詳細については「うおのめ」のページを参照してください。
Q2. 症状が消えたら薬をやめてもいいですか?
A2. 自己判断での中断は、再発の最大の要因です。白癬菌は角質の深いところに潜んでおり、見た目がきれいになってもすぐには死滅しません。新しい皮膚に生まれ変わるまで、根気強く塗布を続ける必要があります。当院では、医師が皮膚の状態を確認し、終了のタイミングを判断します。
Q3. 爪水虫は飲み薬を飲まないと治りませんか?
A3. 以前は飲み薬が主流でしたが、近年は爪専用の浸透力の高い塗り薬も登場しています。持病や体質で飲み薬が使えない方でも、塗り薬でじっくり治療することが可能です。症状の程度やご希望に合わせて、皮膚科専門医が適切な選択肢を提示いたします。
Q4. 家族にうつさないために何をすべきですか?
A4. 白癬菌が落ちている場所を共有しないことが第一です。バスマットの個別使用、床のこまめな掃除(掃除機がけ)、室内での靴下着用などが有効です。また、ご家族全員が足を清潔に保つ習慣をつけることも、家庭内感染の防止につながります。
院長より
水虫は非常に身近な疾患ですが、それゆえに「たかが水虫」と軽視されがちです。しかし、放置して重症化すると、そこから細菌が入り込み、足全体が赤く腫れ上がる「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」という重い感染症を引き起こすこともあります。特に糖尿病をお持ちの方は、足の傷や感染が重大な経過をたどるリスクがあるため、早めの対処が欠かせません。
京都市山科区の「けいゆうクリニック」では、日本皮膚科学会認定専門医である皮膚科医と、日本泌尿器科学会認定専門医である私が、それぞれの専門知識を活かして連携診療を行っています。水虫だと思って受診された方が、実は別の皮膚疾患であったり、逆に内科的な背景が隠れていたりすることもあります。私たちは、単に薬を出すだけでなく、患者さんお一人おひとりの生活背景までを考えた丁寧な診療を心がけています。
院内にはCT装置やX線レントゲンなどの高度な診断設備を整えており、精密な検査が可能です。また、DXを活用して待ち時間の短縮に努めるなど、患者さんの負担を最小限にする工夫を重ねております。山科駅近くの通いやすい環境で、皆さんの「足の健康」を全力でサポートいたします。少しでも気になる症状があれば、どうぞ安心してお気軽にご相談ください。私たちと一緒に、自信を持って素足になれる健康な皮膚を取り戻しましょう。
